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借入金に比べるとリースは軽く考えられがちです。それは、経営者がリース料を経費だと思っているからです。
借入をするのには慎重な経営者も、経費が増えるのはあまり気になりません。だから、金利がかかっていることも忘れてしまいます。
しかし、リース料が経費になるのはあくまでも税務上の話です。
決算書を確認してみてください。販売管理費の欄に計上されているリース料は、単に経費の一つといえるような水準でしょうか?ほとんどの会社で、リース料は人件費や販売費に続く巨大コストになっているはずです。これは、借入金でいえば元本返済にあたる部分がリース料に含まれているからです。
また、リース契約はレンタルではありませんから、やめたくなったら物件を返却しておしまい、とはなりません。残リース料の精算が必要であり、これは正に将来に渡って抱え込んだ「負債」に他なりません。そして万一延滞をしようものなら、期限の利益を喪失し、ひどい時は所有資産を差押えられます。
このように、本来リースは経費と全く異なる性格のものです。たまたまオフバランスで販売管理費に計上できるというだけで、実態は借入金なのです。
リースでは、通常、リース料率(月額リース料÷物件代金)がリース料判断の目安になります。
しかし、これは便宜的なものであって、リース会社では、別途金利計算を行って損得を勘定しています。
リース会社の社員は、顧客に対してわざわざ金利のことは喋りません。小売業などと同じで、儲けをオープンにしても何のメリットもないからです。
このため大手の会社や中堅企業では、リース料を引き下げるために相見積りをとるのが常識になっています。多いところでは10社近いリース会社から相見積りをとるところもあります。また、リース料を金利に換算することで、料率水準を常時ウォッチしています。
一方で中小企業のリース取引では、大手企業よりも数段高いリース料が設定されています。リース会社が用いているレート水準を聞いたら驚かれる経営者も多いのでないか、というくらいの高さです。
これは、中小企業の貸倒れリスクが高いからだけではありません。リース料について何の文句を言わない中小企業がリース会社にとって儲けやすい相手だからです。
これからは中小企業も、複数のリース会社から見積りをとるなどして、リース条件の交渉を積極的に行うべきです。リース会社も銀行と同じで、中小企業の市場で競争が激しくなってきています。そもそもリース会社は系列が様々ですから、本気でやったらリース条件にもかなり差が出るはずです。
そして同時に、リースを使うことが本当に得なのかを再検討しましょう。
具体的には、リースを使った場合と銀行借入で物件を取得した場合の資金流出額を比較します。
<リースの場合の資金流出額>
リース料−税金効果(リース料×40%)
<銀行借入の場合の資金流出額>
返済額+支払利息+固定資産税(期首物件簿価に対
して14/1000)+保険料(期首簿価に対して3/1000)
−税金効果([支払利息+固定資産税+保険料+減
価償却費]×40%)
※5年リースなら5年分を年度毎に計算し、資金流
出額の大小を比較。(正確には各年度の資金流出
額を資本コストで割り戻した現在価値を比較)
こうした比較検討を行えば、必ずしもリースが得にはならないということが分かります。
リース取引では、リース料の他にも、再リース料や解約時の扱いなど、大手企業だけがネゴシエーションしている部分が結構ありますので、詳しくは、また次の機会にお話します。まずはリースが何であるのか正確に認識しましょう。 |