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銀行にリスケジュール等をお願いせざるを得ないような場合でも、債務者区分が「要注意先」にとどまっていれば、「営業利益の増加→正常先」という王道パターンで難局を乗り切
れる可能性が出てきます。
一方、銀行が自社の債務者区分を「破綻懸念先」以下と考えていると資金繰りの協力を取り付けるのは非常に難しくなります。
ここで銀行協力を得るためのポイントは2つです。
1.延滞する前段階で銀行に今後の方針を伝えること
2.経営改善計画書を作ること
1については、なかなか実行できない会社も多いのですが、
この「前か」「後か」という点は、その後の条件交渉にも大きく影響します。
銀行の理解を得る前に延滞してしまうと、次の債務者区分の決まりに基づき、「延滞月数」が重要になってきます。
3ヶ月以上 ・・・ 要管理先
3〜6ヶ月 ・・・ 破綻懸念先
6ヶ月以上 ・・・ 実質破綻先
※延滞月数は前回約定日の翌日起算
3ヶ月以上の延滞は「要管理先」の該当要件(その他要注意先からのランクダウン)であることもあり、「3ヶ月以上延滞したらリスケに応じません」などと言われるケースも多いようです。
また、現実に延滞が3ヶ月を超えると保証協会の代位弁済に話が及んできます。
よって、資金繰り悪化が初期段階の会社では「延滞3ヶ月」
に十分注意を払うべきでしょう。
2つめのポイント「経営改善計画書」については、金融検査マニュアルに要注意先と判断するための要件として次のようなルール(セーフ・ハーバールール)が定められています。
●経営改善計画等の計画期間が原則として5年以内であり、計画の実現可能性が高いこと
●全ての取引金融機関が経営改善計画等に基づく支援を行うことについて合意していること
金融検査マニュアルの別冊には、精緻な経営改善計画を作成できない中小・零細企業の救済についても述べられていますが、現実には経営改善計画書なしでのリスケ、格付け維持は相当難しいと考えてください。
実際、リスケを取引銀行に口頭だけでお願いした社長からお話をうかがうと、運よくA銀行は応諾してくれたもののB銀行とC銀行は認めてくれなかった、ということが多いのです。
そして、B銀行、C銀行がOKしてくれないと、A銀行でも破綻懸念先としての対応をとらなければならなくなります
以上をまとめると、次のようになります。
<1>出来るだけ延滞する前に銀行に経営改善計画書を提出すること。
<2>上記が無理であれば、最低限、延滞する前に経営改善計画書を策定中である旨を伝え、延滞が3ヶ月を超えない状態で経営改善計画書を提出すること。
もう一点だけ付け加えておきます。
「各銀行の延滞開始月を揃えておくこと」
全ての取引金融機関の合意が必要ということを考えれば、この点はご理解いただけるでしょう。銀行間の公平感は、多くの場合、社長が考える以上に重要な意味を持つのです。
※ブログの方でも順次解説していく予定です。
→ http://blog.livedoor.jp/yasudakeiei/
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