リスケジュール(リスケ)・銀行交渉・資金繰り健全化コンサルティングに数多くの成功事例を持つ経営コンサルタント安田順コラム
「会社再建イロハのイ」(毎月更新)

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一部の債権がサービサーに売却されるケースについて 〜資金繰り編〜 (2007.04)

 ここ数年、銀行にリスケジュール(以下リスケ)を依頼してもサービサーに債権を売却されてしまうケースが増えています。

 銀行がサービサーに売却する債権はあくまでもプロパー債権です。保証協会の保証付き債権については、元金返済猶予程度のリスケであれば多くの場合認められ、引き続き銀行が債権を管理することになります。(もちろん内容が悪すぎると、代位弁済になることもあります)

 リスケをきっかけにプロパー融資と協会融資の扱いが2つに分かれるこの「股裂き」は今や珍しいことではありません。現実に大手銀行の中には、経済合理性の観点から、あらかじめ定めたリスケの承諾基準に届かないプロパー債権は、事業計画の内容にかかわらずサービサーに売却するところもあります。銀行にとっては、不振先に手間をかけるよりも早く償却した方が得策ということでしょう。

 さて、このように債権の一部がサービサーに売却された場合でも、経営者が行うべきことは一般のリスケとあまり変わりません。各金融機関の公平感に気を配り、経営改善計画を着々と進めるだけです。

 やや異なるのは次の点でしょうか。
(1) 担保が残っている場合、処分方針をはっきり決めること
(2) 売掛金差押え等の強制執行に気をつけること
(3) 出口(債務免除)を意識した交渉をおこなうこと

 サービサー売却では、回収強化の懸念がある一方、返済額について合理的な話合いが期待できるというメリットがあります。したがって、自社の返済力を明らかにすることのみならず、債権の想定売却価格を把握しておく事が重要ポイントになります。

 なお、今のところ保証協会の保証付き債権については、事業再生が円滑に進むと見込まれることを証する公的支援機関(中小企業再生支援協議会など)の書面提出がサービサー等への債権譲渡の条件になっています。つまり、ほとんどの案件が債務免除されることなく通常のリスケで処理されているということです。

 逆境時にはこういった金融機関側の動向を踏まえて、返済案を検討することになります。

 

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