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銀行借入のリスケを行った後の会社はどうなるか?という質問を受けることがあります。
それに対する私の答えは「黒字の会社なら、ほとんどの会社が元のノーマルな状態に戻ります。しかし、赤字が続いた会社はどこかの時点で倒産します。」というものです。
今さらになりますが、リスケは苦肉の策であり、ぎりぎりまで避けるべきもの。私がリスケを助言するのは、このまま銀行への返済を続けると、仕入代金や人件費、税金などを滞納し、企業再生の可能性を失うと判断される場合だけです。つまり、将来の返済のために、緊急的に銀行に資金繰りの協力をお願いするのがリスケであり、安易に誰でもというものではありません。
「赤字の会社にはリスケを行う資格はない」という話を聞いたことがありますが、それは概ね「企業再生のため」という上記のことを言っているのだと思います。
しかし、赤字の会社は何をするのも許されない、と考えてしまうと、現実とそぐわなくなります。なぜなら、リスケ申請に至る中小企業の大部分はその時点で赤字だからです。
今は赤字だけれど、リスケでつなぎながら早期の黒字を目指す。現実にはこんなパターンが多いのです。
そのようなわけで、銀行にリスケを実行してもらったら、そこから遅くとも1年後には、経常黒字の決算を提出しなければなりません。少なくともその心意気と具体的計画がなければ、本当に「資格なし」ということになってしまいます。
ではなぜ多くの会社が赤字の状態でリスケになるかと言うと、黒字を計上してる状態なら、返済資金を新規融資で借りて事態を収束しようとするからです。
融資が出るのであれば、行ける所まで借りた金で返そうというわけです。リスケには新規融資が受けられないという大きなデメリットがありますから、これはある意味、当然のことと思います。
しかし、この折返し融資の脅迫観念から財務粉飾に手を出す経営者、また粉飾を半ば指導するような方があとを絶ちません。また銀行側も、(特にビジネスローンのような商品で)ほとんど決算書だけで融資実行してしまう。
このような傾向が、負債による規律を弱め、経営者の自覚を緩いものにしてしまう。評論家的で恐縮ですが、この点
には問題を感じています。だらだらと借金させていては、その会社はちっとも進歩しない。時に引き締めることも大事だと思うのです。現に、年商を軽く超える規模まで借金して倒産する会社はたくさん存在します。
話を元に戻しますと、リスケ後、すぐに黒字化できれば、あとは「やり繰りの問題」であり、高い確率で会社は再建します。
何十年かけても返済できないような過大な債務を抱えている場合でも、本業自体が黒字であれば、そのまま可能な範囲の返済を続けるか、M&Aや私的整理で前向きな処理スキームを組む等で、事業の継続は可能になります。
一方、赤字が続けば、リスケしてもらおうと追加融資を受
けようと、いずれは法的倒産に至ります。そして社長は全ての財産を失います。
ここで大事なのは、ほとんどの場合、銀行が会社を倒産させるのではなく、自らの事業で繰り回しができない、つまり営業赤字で倒産する、ということです。
現在はサービサーという不良債権売却のシステムが存在しますから、仮に銀行がリスケを承諾してくれなくても、会社は倒産しません。
よって、このような状態になったら、社長はいつまでもお金のやり繰りのことばかり考えていてはいけません。
一刻も早く真実の黒字にすること、その一点に成功すれば、必ず道は開けてきます。
借入金の膨らんだ会社にとって、黒字と赤字は天国と地獄というくらいの違いになると心得てください。
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